うつ病6年間を振り返って

私がうつ病と診断されたのは、2003年9月22日。今日2009年9月22日で丸6年になります。現在も通院と服薬は続けており、まだまだ寛解とはいえませんが、うつ病の症状はそれに向かいつつあると感じています。

当時は、心療内科へ予約を入れるのに、何度躊躇し電話を切ったことか。生まれて初めての心療内科。心療内科とは、一体どんな所なのだろうか?どんな診察をするのだろうか?どんな人たちが来ているのだろうか?自分のような者が行ってよいのだろうか?先生はどんな人なのだろうか?何らかの薬が処方されるのだろうか?そもそも自分の症状は精神的な病なのだろうか?そんな様々な多くの不安や疑問を抱えながら受診しました。

その後、初めに受診したクリニックの薬の処方では一向に改善が見込めないと考え、インターネットで探した2度目のクリニックを受診しました。抗うつ薬や抗不安薬、睡眠薬などの処方は一般的なものと思われ、症状に改善の兆しが見え始めました。折しも、希望の部署への異動と重なり、気分的にはかなり楽になりました。

しかし、それは一時のもので、気分的には墜落寸前の超低空飛行を続け、薬の変更や増量などを求めましたが、「これで大丈夫だから」と聞き入れてもらえず、この時、再度の転院を決意しました。

3度目のクリニックは2004年8月30日から今日まで、5年以上通院しています。先生は大変信頼できる方で、私の調子に合わせて薬を調整してくださり、いつしか、うつ病の症状は、軽くなっていました。非常な恐怖感に襲われ苦しく辛い時期を、何とか乗り越えることができたのも、現在の先生のおかげと感謝しています。

今、振り返ると、早まったことをしたと思うのが、20年間続けてきたサラリーマン(正社員)を辞めたことです。家族の大反対を押し切って強引に、独立という大義名分で辞めました。同じ人間がすること、急に万事が上手く行く道理はなく、結局、現在は派遣社員として、一般の会社に勤めています。派遣社員と正社員の身分の違いこそあれ、サラリーマンに逆戻りですね。

ただ、サラリーマンとしての身分を一旦は捨てた経験が、ある意味、病気回復の大きなきっかけの一つになったと思っています。それは、「(現在の)自分の身の丈を知る」「底を知る」ことができたからだと考えています。

家族や親に非常に大きな心配をかけていることに対して、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今、その非常に大きな代償のうえに、今日の自分があります。また、自分の幹がこの6年間で確実に太くなったことも感じています。

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(2009年9月22日掲載)
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この記事へのコメント
1. Posted by bousakumatti   2009年10月06日 21:44
どすこいさん、
こんばんは。
初めてメールします。
僕はこの病になって、
今年の12月で丸6年になります。
原因は数年前から家庭内の不和により僕一人に家の事を背負わされた事、
会社の人員削減による手当て無しのオーバーワーク、
それから当時、
会社に居たトラブルメーカー的な女性からの執拗な嫌がらせでした。
忘れもしません6年前の10月、
車で出掛けた会社への帰り道で夕焼けを見た瞬間、
涙が溢れてたまりませんでした。
多分、
自分の中で『もう限界だ』とサインが出たのだと思います。
それから2ヶ月後に心療内科に電話をし、
うつ病と診断されました。最初は驚きましたが、
『何年かかっても良いから少しづつ治そう』と決めました。
(その先生との関係は良好で、今でもお世話になっています。)
家族も驚きましたが、
そのお陰で一つにまとまり、
今は家庭では負担をかける必要は無くなっています。
会社では配置転換させてもらい、
先述の女性は【自業自得】な形で辞めていきました。
今は比較的楽な立場で仕事出来るので、
珠に嫌な事が有っても数日で元に戻る事が出来ます。
唯、
一つだけ気になる事が有ります。
それは今、
付き合っている女性の事です。
暫く逢っていないのですが、
彼女も僕と同じ病にかかっています。
彼女は今、
全てに悲観しています。(心療内科に行ったのは甘かった、親の介護に疲れて早く死にたいetc...)
僕は彼女を大事にしたいのです。
彼女には『一人で抱え込んでは駄目だよ』と言い続けています。
だけれど彼女は聞き入れてはくれません。
どすこいさん、
同じ病をもっている者同士が恋愛をするのはやはり難しいのでしょうか?
初めてのメールですみません。
2. Posted by 運営者どすこい   2009年10月07日 00:04
bousakumattiさん
はじめまして。ご訪問、コメントありがとうございます。
bousakumattiさんの「彼女を大事にしたい」という想いがある限り、bousakumattiさんから恋愛を諦めるということは考えないことだと思います。
彼女の詳しい状況は分かりませんが、良くないというか、危険な感じを受けます。
まず、親御さんの介護が、身体的にも精神的にも、彼女にとって非常に大きな負担になっていることは間違いないと思います。推測ですが、介護をしている親御さんは、それほど高い年齢ではないのではないでしょうか?ということは、長寿の世の中、この先何年続くか分からない、気の遠くなる状況の中、自分を犠牲にしての介護は、想像を絶する辛さがあるはずです。「早く死にたい」と思うのも当然かもしれません。
批判は承知のうえで申し上げると、たとえば癌の末期であれば、彼女としてもゴールが見えるので、それまでは一生懸命尽くしてあげようと気力を維持できるでしょうが、体は不自由だけれども健康体であるばかりに、彼女の苦しみは一層強いものになっていると思うのです。
彼女は、bousakumattiさんが嫌いなわけではなく、ただただ、愛を感じる余裕さえない辛い状況に置かれている。bousakumattiさんの優しい言葉に、応えるだけの余裕がないのです。
同じ病をもっている者同士の恋愛が云々ということが問題ではないと思います。少しでも彼女の負担が軽くなる「具体的な方法論」を、彼女と一緒に探ってみてはいかがでしょうか?
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