対象喪失とストレス

愛情や依存の対象を、死別や生き別れによって失う体験を「対象喪失」といい、この時に生じる心の反応を「喪失反応」といいます。

対象喪失は、人がその生涯に経験する最も頻度の高い重大なストレスとなります。対象喪失でいう「対象」には、人だけでなく、自分の身体の一部(臓器など)や健康、社会的な地位なども含まれます。

人は、対象喪失に伴って、悲嘆や怒りなど様々な心理的な反応を示しながら、対象喪失を受容して、心の健康を回復させていきます。

精神分析の創始者として有名なフロイトは、この心理的なプロセスを「喪の仕事(モーニング・ワーク:mourning work)」とよんでいます。喪の仕事という概念は、フロイトの父親の死をきっかけに、フロイトが自らの心の営みを分析する中から生まれました。なお、同じ意味で、「グリーフ・ワーク(grief work)」という言葉も一般に使われています。

米国の精神科医ホルムスとレイは、人生の出来事が作り出すストレスの度合いをストレス値として発表しています。

それによると、配偶者の死が最もストレス値が高く、離婚、配偶者との別れが続いています。ストレス値が高い主な出来事としては、次のようなものがあげられます。かっこ内はストレス値です。

  1. 配偶者の死(100)
  2. 離婚(73)
  3. 配偶者との別れ(65)
  4. 拘禁(63)
  5. 親密な家族メンバーの死(63)
  6. 病気やケガ(53)
  7. 結婚(50)
  8. 失業(47)
  9. 引退(45)
  10. 家族メンバーの健康上の変化(44)
  11. 妊娠(40)
  12. 性的な障害(39)
  13. 新しい家族メンバーの獲得(39)
  14. 職業上の再適応(39)
  15. 経済上の変化(38)
  16. 親密な友人の死(37)
  17. 仕事・職業上の方針の変更(36)
  18. 配偶者とのトラブル(35)
  19. 借金が1万ドル以上に及ぶ(31)
  20. 借金やローンのトラブル(30)

(2010年2月14日掲載)
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