レット障害と広汎性発達障害

レット障害は、最も重症な広汎性発達障害とされています。また、広汎性発達障害の中で唯一原因が特定できているのが、レット障害です。レット障害は、MECP2とよばれる遺伝子の突然変異によって発症することが明らかにされています。レット障害の有病率は、1万人に1人とされ、女子のみに発症することが特徴です。

レット障害では、生後5か月の正常な発達の後、物をつかむなどの手の運動を失い、もみ手や手洗いのような常同的(いつまでも同じ事を繰り返すこと)な運動が30か月までに現れます。また、出生時の頭囲は正常ですが、4歳までの間に頭囲の成長が減速します。

レット障害の経過の早期においては、対人関係に障害を来たし、歩行が不安定になり、胴体の動きに異常が生じます。

レット障害の場合、運動障害が伴うため、リハビリテーション的な対応が必要となります。また、自閉症と同様、レット障害においてもてんかんとの併発頻度が高いとされ、てんかんを発症した場合は、抗てんかん薬を服用することになります。

レット障害においては、重度の精神遅滞や言語の発達の遅滞を伴うことが多いとされていますが、自閉症的な傾向は必ずしも重度ではないようです。

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(2010年2月21日掲載)
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