解離性健忘と解離性遁走

解離性障害という言葉は、あまり世の中に知られていないかもしれません。解離性障害は、簡潔に表現すれば「自分であって自分でない」状態で、苦境に置かれた時に、その苦境から身を守ろうと、心と体が別々の行動をとったり、記憶を喪失するなどの症状が現れます。

解離性障害の類型のうち解離性健忘とは、強い苦痛を伴う経験やトラウマによって、その状況や特定の個人を忘れてしまうことをいいます。

解離性健忘には、部分的に忘れてしまう部分健忘と、完全に忘れてしまう全健忘があります。ときに、自分の名前や住所、家族、これまでの生活など、全てを忘れてしまう全生活史健忘が現れることもあります。ただ、全てを忘れるといっても、食事をする、入浴するといった日常生活に必要なことは、記憶が保たれているという特徴があります。

解離性遁走(とんそう)とは、解離性健忘と同様、非常に強いストレスやトラウマによって、職場や家庭から突然失踪し、2、3日から数か月間さまよい、稀にまったく知らない土地で、別の人格として生活を送ることをいいます。

解離性遁走では、基本的な自己管理はでき、また、対人関係も正常に保つことができる点が特徴としてあげられます。したがって、解離性遁走は一見正常に映ることから、数か月と長い期間にわたり遁走先で仕事をしていても、周囲からは気づかれにくいといわれています。

(2010年3月23日掲載)
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