カラスが鳴くのは勝手ではない

2010年4月24日付産経新聞によると、筑波大学の研究グループが実施した調査で、子供たちが桃太郎や浦島太郎などの有名な童話や昔話を知らない傾向が顕著になっていることが明らかになったそうです。

筑波大学の調査は1990年から10年毎に行われ、今回が3回目。浦島太郎は誰の背中に乗って竜宮城へ行ったかについて、3歳児で理解していたのは1990年の62%から30%へと急落。犬、猿などの誤答のほか、アンパンマンといったアニメキャラクターの珍答もあったといいます。

筑波大学の教授(子供支援学)は、「親も物語をよく知らなくなってきている。日本の昔話には年寄りをいたわる、うそをつかないなどの道徳が自然に身に付くものが多く、大切にしてほしい」とコメントしていますが、私も同感です。

このニュースを見て、昔、8時だョ!全員集合の番組内で歌われていた「カラスなぜ鳴くの、カラスの勝手でしょう〜」という替え歌を思い出しました。子供たちの間で大変流行りましたが、当時10歳代半ばの私は、表現しようもない違和感を覚えていました。

カラスが鳴くのは、可愛い子があるからです。七つの子が、口をいっぱいに開けて、帰りを待っているのです。カラスが鳴くのを勝手と切り捨てる、そんな割り切りの清清しさ、思考の効率性など、私はこれっぽっちも持ちたいと思いません。カラスが鳴くのは、決して勝手ではないのです。

母さんが編んだ手袋を手にし、お前も頑張れよという声を聞き、あかぎれの痛さに思いを致す。それができない心に、あと、何が残るのでしょうか。

私の考えは、古いですか?

(2010年4月25日掲載)
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この記事へのコメント
1. Posted by しむけん   2010年06月29日 19:00
カラスが勝手に鳴くのはギャグです☆
それは許してください(笑)
2. Posted by 運営者どすこい   2010年06月29日 23:26
しむけんさん
ギャグでは済みませんね。私には全く理解できません。笑いになれば何でも許されるというのは、間違いですし、ユーモアを履き違えています。カラスが鳴くのを勝手だと見る目と、溺れる姿が面白いからと重しを付けて仲間を海に突き落とす少年の目は、本質において同じなのです。つまり、姿形だけを面白可笑しくネタにする点に加え、その背後にある心情を無視する点において、全く同じなのです。非常に危険な捉え方です。
3. Posted by めろう   2011年06月11日 09:56
ギャクというのは、根底に正しい認識がある人にとってとても面白いものだと思います。
つまり、カラスが鳴くのは、かわいい子どもが待っていると知っているからこそ、
「勝手でしょ。」というのが面白いんだと思います。
そこで、笑えることこそが、心の余裕といえるのではないでしょうか。
偉そうにごめんなさい。
カラスが鳴くのは勝手だと本気で思っている人にとっては、『当たり前』のことで、
ちっとも面白くないはずです。
4. Posted by 運営者どすこい   2011年06月11日 15:31
めろうさん
はじめまして。どすこいです。
偉そうになんて、そんなことは全くありません。めろうさんのご意見について、私も総論において同感です。めろうさんがお考えのとおり、予期せぬ意外性が、ギャグの原点です。私が問題にしているのは、「子供」向けだという点。それから、「勝手」という言葉なんです。
勝手という言葉は、子供を叱る時にも使われる(「勝手に□□しちゃダメ!」)ことから、子供にとっては身近な言葉で、直感的に理解できる言葉です。だから、かわいい、かわいいと鳴くカラスの姿を、勝手に鳴く姿に変換するのは易しいことで、その意外性に無邪気な子供は大笑いする。ただ、大笑いするその子供の姿を、私たち大人は、「心の余裕」といって喜べるのだろうか。かわいい、かわいいと鳴くカラスの姿は、そのままのイメージで、長く心に抱き続けてほしい。情愛とは、こうして育まれるものだと私は思っています。
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