「ジェイゾロフト」と「パキシル」:パニック障害治療効果比較

ファイザーは2010年7月7日付プレスリリースで、国内でパニック障害の適応を有する「ジェイゾロフト」(一般名:塩酸セルトラリン)と「パキシル」(一般名:パロキセチン)を国内で初めて直接比較した試験結果を発表しています。

この比較試験は、ファイザーが製造販売する「ジェイゾロフト」のパニック障害治療薬としての臨床的位置付けを確認することを目的に実施されたものです。

その結果、パニック障害患者(日本人)における「ジェイゾロフト」の有効性について、「パキシル」と比べて臨床的に劣らないことが検証できたといいます。また、安全性についても、有害事象の発現率が「ジェイゾロフト」の方が低く、特に減薬や中止の際の離脱症状は、「ジェイゾロフト」で有意に低い結果となったようです。

ファイザーは今回の試験結果について、国内において「ジェイゾロフト」が「パキシル」と同等の有効性と安全性を持つことが示されたことは既に海外で得られている結果と相違なく、「ジェイゾロフト」がパニック障害の第一選択薬となり得る重要なエビデンス(証拠)であるとしています。

ちなみに、パニック障害の生涯有病率は2%程度といわれ、特にパニック障害の場合、明らかな性差が認められ、女性が男性の2倍以上といわれています。また、パニック障害とうつ病の併発は非常に多く、パニック障害の患者だけをみた場合、うつ病の生涯有病率は50%を超えるといわれています。

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(2010年7月13日掲載)
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