笑顔と怒り顔:赤ちゃんの脳反応解明
生理学研究所は2010年11月5日付プレスリリースで、顔を見ている時の乳児の脳反応が笑顔と怒り顔とで異なることを、近赤外分光法とよばれる手法を用いて解明したと発表しています。中央大学との共同研究による成果です。
ちなみに、近赤外分光法は、近赤外線を照射して吸収される波長の程度から成分を分析する手法。今回は脳内のヘモグロビン量の変化を計測するために用いています。
今回の研究は、人と人とが行う非言語的コミュニケーションの中で、最も重要な役割を果たす表情の認識に関するもの。生後6か月から7か月の乳児に女性の笑顔と怒り顔を見せ、脳の反応を調べています。その結果、次のことが明らかになっています。
これらの結果から、笑顔は、人に喜びの情報を伝え、脳の活動を増加させる一方、怒り顔は、警告や危険を示す情報を伝えると同時に対処行動への準備のため、脳の活動を急速に低下させるのではないかと研究チームでは考えています。
また、笑顔(ポジティブ表情)と怒り顔(ネガティブ表情)を、乳児がそれぞれ左右の半球で別々に処理していることが分かります。生後6か月ほどの乳児でも、表情を解釈し、解釈に応じて処理することができる証だと研究チームでは考えています。
<関連記事>
・自閉症でのコミュニケーション困難の原因か
(2010年11月7日掲載)
ちなみに、近赤外分光法は、近赤外線を照射して吸収される波長の程度から成分を分析する手法。今回は脳内のヘモグロビン量の変化を計測するために用いています。
今回の研究は、人と人とが行う非言語的コミュニケーションの中で、最も重要な役割を果たす表情の認識に関するもの。生後6か月から7か月の乳児に女性の笑顔と怒り顔を見せ、脳の反応を調べています。その結果、次のことが明らかになっています。
- 笑顔、怒り顔ともに、顔を見た瞬間に脳反応が大きく増加した。
- 笑顔では脳反応の増加が継続したが、怒り顔では脳反応が急速に低下した。
- 笑顔では左側頭部、怒り顔では右側頭部で脳反応が認められた。
これらの結果から、笑顔は、人に喜びの情報を伝え、脳の活動を増加させる一方、怒り顔は、警告や危険を示す情報を伝えると同時に対処行動への準備のため、脳の活動を急速に低下させるのではないかと研究チームでは考えています。
また、笑顔(ポジティブ表情)と怒り顔(ネガティブ表情)を、乳児がそれぞれ左右の半球で別々に処理していることが分かります。生後6か月ほどの乳児でも、表情を解釈し、解釈に応じて処理することができる証だと研究チームでは考えています。
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・自閉症でのコミュニケーション困難の原因か
(2010年11月7日掲載)
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