双極性障害治療ガイドライン改訂:日本うつ病学会
日本うつ病学会は2012年3月31日、双極性障害治療ガイドラインの大幅な改訂を行ったと発表しています。
いくつかの薬剤に躁病エピソード(躁状態)やうつ病エピソード(うつ状態)あるいはエピソードの再発予防に保険適応が認められるなどの最近の状況変化を考慮して、推奨される治療法の重み付けを再度評価し直したといいます。
躁病エピソードでは、リチウムの推奨レベルはそのままに、有効濃度と中毒濃度が接近している事実を踏まえて、躁状態が重い場合や、過去のエピソードが他剤に良く反応したという情報がある場合には、リチウム以外の気分安定薬や非定型抗精神病薬をケースバイケースで使用することを推奨しています。
また、躁状態の興奮・不穏に対してベンゾジアゼピン系薬剤を補助的に使う場合は、脱抑制(抑えが利かなくなること)を生じるリスクがあるので、慎重に投与すべきであるとしています。特に、衝動性や攻撃性が亢進している場合や、アルコール依存症を合併している場合には、注意が必要であるとしています。
うつ病エピソードでは、推奨される薬剤として次の4剤を列挙しています。
抗うつ薬使用の是非については、賛否両論あり決着がついていないと判断し、従来の記述(三環系抗うつ薬使用の非推奨、SSRI・SNRI単独使用の非推奨)に変更を加えていません。
<関連記事>
・炭酸リチウム:定期的に血液検査を
(2012年4月22日掲載)
いくつかの薬剤に躁病エピソード(躁状態)やうつ病エピソード(うつ状態)あるいはエピソードの再発予防に保険適応が認められるなどの最近の状況変化を考慮して、推奨される治療法の重み付けを再度評価し直したといいます。
躁病エピソードでは、リチウムの推奨レベルはそのままに、有効濃度と中毒濃度が接近している事実を踏まえて、躁状態が重い場合や、過去のエピソードが他剤に良く反応したという情報がある場合には、リチウム以外の気分安定薬や非定型抗精神病薬をケースバイケースで使用することを推奨しています。
また、躁状態の興奮・不穏に対してベンゾジアゼピン系薬剤を補助的に使う場合は、脱抑制(抑えが利かなくなること)を生じるリスクがあるので、慎重に投与すべきであるとしています。特に、衝動性や攻撃性が亢進している場合や、アルコール依存症を合併している場合には、注意が必要であるとしています。
うつ病エピソードでは、推奨される薬剤として次の4剤を列挙しています。
抗うつ薬使用の是非については、賛否両論あり決着がついていないと判断し、従来の記述(三環系抗うつ薬使用の非推奨、SSRI・SNRI単独使用の非推奨)に変更を加えていません。
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・炭酸リチウム:定期的に血液検査を
(2012年4月22日掲載)
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