憂うつと自己評価

憂うつな時は、自分はもうダメだという思いに駆られます。そもそも自己評価が低いから、憂うつになりやすく、憂うつになると低い自己評価が固定して、悪循環に陥ります。自分は何もできない、生きる価値がない、といった人格否定にまで拡大するときもあります。これは、自分自身に対する「認知の歪み」です。

ネガティブな自己評価を、少しでも合理的な自己評価に変えることが大事だと思います。ただ、自己評価を合理的なものに変えることができても、気分が高揚するわけでも、楽天家になるわけでもありません。まして環境が一変するわけでもありません。

憂うつな気分というものはありますが、憂うつな現実というものはありません。ネガティブな自己評価を合理的なものに変えて、しっかりと現実と向き合いポジティブなアプローチをすること、これが大事だと思います。

うつになる前の私は、人の評価ばかりを気にし過ぎていて、ありのままの自分を見つめることがなかったように思います。そんな経験から、まず格好の悪い自分も何もかも全てありのまま見つめることが大事だと思っています。全てをありのまま受け入れるのは、そう簡単なことではありませんが。

よく“鋼(はがね)の精神”といいますが、その持ち主にとっては、どんな環境であろうとも、何も足さない、何も引かない、ありのままの環境なんだろうなと思います。精神の強さとは、そういう意味ではないかと思います。

◇雑感
恥ずかしくなるほど自分を飾って来た。千倉海岸で住み込みのバイトをしていた頃、仲間のボードを借りて遊んだだけで、大学ではサーファーだった。他人の評価が全てだったが、それ自体が我が幻想だった。悩み事は尽きないけれど、今は地に足が着いている。

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(2013年10月24日掲載)
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