他人の不幸は蜜の味の脳科学

誰が初めに言ったのかは知りませんが、「教養とは、他人の心が分かることである」と。このような意味での“教養”のなさを感じさせる人は私の職場などにもいますが、問題は、一朝一夕に身につけられるものではなく、いい大人ではほぼ期待できないということでしょうか。

一方、ネット上のスラングに「メシウマ」というものがあります。「(自分が妬みを抱く他人の不幸で)飯がうまい」の略ですが、これと同じ意味のフレーズに「他人の不幸は蜜の味」というものがあります。

これは、一見不幸でも実は妬みの対象である当の本人が不幸だとは思っていないと分かれば蜜にはなりえないわけで、つまり、他人の心が(一応自分なりに)分かる“教養”があるからこそ成り立つ感情なのでしょうが、不道徳な感情であるとは承知しつつも、味わってしまう感情ではないかと思います。

このような感情について、放射線医学総合研究所などの研究グループが、fMRIを用いた研究により、妬みの感情と他人の不幸を喜ぶ感情に関する脳内のメカニズムを明らかにしたことを、2008年2月12日付のプレスリリースで発表しています。

発表によると、妬みの感情が起こると、体の痛みに関わる脳の「前部帯状回」が活動し、妬みの対象人物に不幸が起こると、快感を与える報酬系でドーパミンが多く存在する「線条体」が活動することが判明したそうです。さらに、前部帯状回の活動が高い人(妬みが強い人)ほど、他人の不幸に対して線条体が強く反応(大きく喜ぶ)したそうです。

◇雑感
同じ部位で体の痛みも妬みも起こる。妬みは心の痛みなのか。その痛みを癒すのが対象人物の不幸という蜜だけだとすると、自らの手でその蜜を作ろうとする奴が出て来ても不思議はない。エスカレートするストーカーの心理は、まさにこんなものではないのか。

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(2014年5月28日掲載)
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この記事へのコメント
1. Posted by 睦子の娘   2014年06月09日 06:43
祖母と母に妬まれ続けて育った者です。祖母と母は二人とも望まぬ結婚をさせられ、好きでもない夫の子どもを三人も生んだ売春婦たちでした。今思うと、私は生まれてからずっと二人に妬まれていました。私にはこれから先、好きになれる相手と結婚できる可能性があったから妬まれたのです。
ところが私が彼女たちの洗脳に打ち勝てず、好きでもない相手と結婚したとたん、祖母と母は明らかに別人のように優しくなりました。私が二人に蜜を提供したからなのですね。吐き気がします。
望まぬ結婚は女を悪魔にする。好きな相手と結婚出来る可能性のある身近な者を無意識のうちにあの手この手を使って自分と同じ地獄に落とそうとする。私は悪魔になりたくないので子供は生みません。祖母と母から生まれた女は全部で六人ですが、そのうち一人しか子供を生んでいません。
2. Posted by 運営者どすこい   2014年06月09日 08:36
睦子の娘さん
はじめまして。どすこいです。
ご主人は、睦子の娘さんをどのように思っているのでしょうかね。深いご事情があるとは思いますが、そもそもお互いに同じ気持ちだったとすると、不幸というよりも、なんだか滑稽ではないですかね。
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