ADHD薬の効果を光トポグラフィーで可視化

中央大学は2014年9月25日付プレスリリースで、光トポグラフィーを利用して、注意欠如・多動症(ADHD)治療薬の効果を可視化することに成功したと発表しています。自治医科大学との共同研究による成果です。

現状、ADHD治療の第一選択薬である「コンサータ錠」や「ストラテラ」が実際に効いているのかどうかの見極めや、その内服量の決定などについて、全て行動観察に基づいて行っており、客観的な評価方法の開発が望まれていたといいます。

光トポグラフィーは、近赤外光をあてて脳の血液量の変化を測定することができる脳機能計測装置で、簡便かつ非侵襲的に脳機能をマッピングすることができるのが特徴です。厚生労働省は2009年、「光トポグラフィー検査を用いたうつ症状の鑑別診断補助」を先進医療技術として承認しています。

ちなみに、今回の研究では、「コンサータ錠」や「ストラテラ」の服用により、右前頭前野や右頭頂葉の活動の回復が光トポグラフィーにより確認されています。また、それぞれの薬に特有の脳機能回復効果があることも判明しています。

今回、ADHD患者に対する薬物治療の効果を、光トポグラフィーで可視化できることが確かめられたことから、研究グループでは、患者それぞれの症状に合ったテーラーメイド治療の開発に向けて、今後さらに研究を発展させて行きたいとしています。

◇雑感
ビジネスの世界では「可視化」という言葉をよく目にする。最近では、取り調べの可視化といった文脈において、透明性の確保という意味合いで使われるようにもなった。最重要な可視化対象物は、自分自身か。見たくないものを見ないと、糸が切れた凧になる。

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(2014年10月12日掲載)
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