自閉スペクトラム症のバイオマーカー発見

国際電気通信基礎技術研究所、東京大学、昭和大学、日本医療研究開発機構は2016年4月14日付プレスリリースで、最先端の人工知能技術(AI)を開発し、自閉スペクトラム症(ASD)を脳活動から見分けるバイオマーカーを世界で初めて発見したと発表しています。

研究グループは、被験者181人(ASD者74人、定型発達者107人)を対象として、その安静状態における脳活動の時間的変動をMRIで計測し、そのデータに今回開発した最先端のAIを適用しています。

その結果、「ASDもしくは定型発達」という属性のみに関わる脳活動を特定することに成功するとともに、その脳活動を数値化した指標(バイオマーカー)を用いて、ASDか否かを高い精度で自動判別することに成功しています。

これまでASDか否かを判別するバイオマーカーは存在しなかったといいます。今回の研究成果が今後、客観性の高い診断の実現につながり、また、従来の薬物療法などの治療法とは一線を画する新たな治療法の開発につながることが期待されます。

【出典】
プレスリリース

◇雑感
病名は同じでも症状は各人各様。個別化医療という言葉が聞かれるようになったが、医療とは本来そうでなければならないのかもしれない。バイオマーカーを用いれば客観的診断は勿論、個別化医療の実現にもつながる。そういう意味では、医は算術でもある。

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(2016年5月18日掲載)
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