自閉症の根本治療につながる発見

九州大学は2016年9月8日付プレスリリースで、自閉症患者において最も多く見られる「CHD8」と呼ばれる遺伝子の変異(※)と同じような変異をマウスに起こすと、ヒトの自閉症とよく似た症状を呈することを発見したと発表してます。
※ヒトの自閉症患者で発見された変異の多くは、正常では2つあるCHD8の遺伝子の1つが欠損しているもの(半欠損)。

また、研究グループは、この自閉症モデルマウスを用いて自閉症の発症メカニズムを調ベたところ、CHD8遺伝子に変異が起こると「REST」と呼ばれるたんぱく質が異常に活性化され、その結果、神経の発達に障害が生じることを突き止めています。

今回の研究により、CHD8の変異(半欠損)により、RESTが異常に活性化することが明らかになったことから、CHD8を人工的に増やすか、RESTを抑えることができれば、自閉症の根本的な治療につながることが期待できます。

【出典】
プレスリリース

◇雑感
発達障害については、まず早期に発見することが大事であるとされる。今回、CHD8という遺伝子の変異が自閉症の発症原因であることが明らかにされた。そうすると、近い将来、出生後すぐに遺伝子を調べることが日常的な医療の営みになるかもしれない。

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(2016年10月11日掲載)
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