うつ病診断の適正実施を呼びかけ

日本うつ病学会は2016年11月29日、光トポグラフィー検査のみに基づいて、うつ病双極性障害の診断がなされているケースがあるとして、うつ病や双極性障害の診断が適切に実施されることを求めるとする声明をホームページ上で発表しています。

光トポグラフィー検査については、2014年より「抑うつ症状の鑑別診断の補助」に対し保険適用が可能となっていますが、声明では、治療抵抗性のうつ病であって、双極性障害や統合失調症との鑑別診断の“補助”としての有用性を認めるものに過ぎないと指摘。

そのうえで、次のとおり述べています。
一般の医療における臨床検査と同様に、光トポグラフィー検査の結果も、診断を行うにあたっての判断材料の一つにすぎません。光トポグラフィー検査の結果のみに基づいて診断を行うことは、医療の原則に反することです。精神医学的診断は、検査の結果を参考にしつつも、適切な臨床評価に基づいて、ICD−10、DSM−5等の診断に従って行うことが原則です。

【出典】
日本うつ病学会声明(PDF)

◇雑感
日本うつ病学会が警鐘を鳴らした。鑑別診断の補助としての光トポグラフィー検査(NIRS)に保険適用がされて2年半余り。この短い間に、NIRS偏重が医療者側に急速に浸透したのだろうか。それとも患者側のニーズがそうさせてしまったのだろうか。

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(2016年12月14日掲載)
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