社交不安症、認知行動療法が長期的に有効

千葉大学と宮崎大学は2019年6月3日付プレスリリースで、抗うつ薬で改善しない社交不安症(対人恐怖症)に対して、認知行動療法が長期にわたり確かな効果をもたらすことを臨床試験により明らかにしたと発表しています。

社交不安症は、「人との交流場面で生じる著しい不安や恐怖」を主症状とし、その著しい不安や恐怖により、日常生活において様々な支障を来す精神疾患です。また、児童・思春期に発症しやすく、自然に症状が改善することは稀で、慢性化しやすいとされています。

社交不安症に対する最も普及している治療法は抗うつ薬を用いた薬物療法ですが、一部の患者では抗うつ薬では十分な改善が得られず、次の有効な治療法を確立することが課題となっています。

2016年、研究グループは、抗うつ薬で改善しない社交不安症患者に対し、16週間認知行動療法を実施したところ、顕著に症状が改善することを確認していますが、その効果がその後も維持されるのかどうかについては明らかにされませんでした。

そこで研究グループは今回、社交不安症患者21名に対し、通常の薬物療法に加え、16週間の認知行動療法を実施した後、1年間の経過観察を実施しています。その結果、16週までに顕著に社交不安症状が改善し、その効果が1年後まで維持されていることが確認されています。

また、認知行動療法を受けた患者の社交不安症状は、治療を終えた直後(16週目)よりも1年後の時点の方が改善していることが認められ、短期的な効果をもたらすだけでなく、治療過程で得たスキルや学びが日常生活に十分に取り入れられることで、さらなる改善に繋がっていると研究グループでは考えています。

認知行動療法でも十分な改善が得られない患者もいることから、このような患者に対する他の有効な薬物療法や精神療法を確立していくことも今後の重要課題であると、研究グループでは認識しています。

【出典】
千葉大学 プレスリリース(PDF)

◇雑感
認知行動療法(CBT)が脚光を浴びている。千葉大学の研究によると、CBT単独の有効率は、うつ病では50%だが、PTSDでは75%、社交不安症では76%。心の病だけでなく、不眠症などの身体疾患にも有効だという。病は気から。気の持ちようは、物事の見方で変わる。

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(2019年6月25日掲載)
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