我が国は強くしなやかになったのか

「Go To キャンペーン」が3日後に始まる。感染拡大が顕著な東京を除外し、見切り発車感が一層強まった。むつ市長が「キャンペーンで感染したら人災だ」と。令和2年7月豪雨で被災した天ヶ瀬温泉。HPには「お還りなさい天瀬」とある。還りたくても還れない町もある。

では、先週の折々雑感です。

■憲法の前文が643文字であるのに対し、国土強靱化基本法(強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法。2013年12月成立)の前文は1,162文字もあります。認識を新たにするためにも、以下でその前文をすべて掲載しご紹介します。

熊本を中心とする九州や中部を襲った豪雨が「令和2年7月豪雨」と命名された。国土強靱化基本法が成立して7年目、我が国は本当に「強くしなやか」に生まれ変わったのだろうか。このコロナ禍も大規模自然災害だと言っていい。「国が果たすべき基本的な責任の一つ」が本当に果たされているのだろうか。
(2020.7.14 Twitter@kokorogより)

<国土強靱化基本法 前文>
我が国は、地理的及び自然的な特性から、多くの大規模自然災害等による被害を受け、自然の猛威は想像を超える悲惨な結果をもたらしてきた。我々は、東日本大震災の際、改めて自然の猛威の前に立ち尽くすとともに、その猛威からは逃れることができないことを思い知らされた。

我が国においては、二十一世紀前半に南海トラフ沿いで大規模な地震が発生することが懸念されており、加えて、首都直下地震、火山の噴火等による大規模自然災害等が発生するおそれも指摘されている。さらに、地震、火山の噴火等による大規模自然災害等が連続して発生する可能性も想定する必要がある。これらの大規模自然災害等が想定される最大の規模で発生した場合、東日本大震災を超える甚大な被害が発生し、まさに国難ともいえる状況となるおそれがある。我々は、このような自然の猛威から目をそらしてはならず、その猛威に正面から向き合わなければならない。このような大規模自然災害等から国民の生命、身体及び財産を保護し、並びに国民生活及び国民経済を守ることは、国が果たすべき基本的な責任の一つである。

もっとも、様々な災害が多発する我が国において、求められる事前防災及び減災に係る施策には限りがなく、他方、当該施策を実施するための財源は限られている。今すぐにでも発生し得る大規模自然災害等に備えて早急に事前防災及び減災に係る施策を進めるためには、大規模自然災害等に対する脆弱性を評価し、優先順位を定め、事前に的確な施策を実施して大規模自然災害等に強い国土及び地域を作るとともに、自らの生命及び生活を守ることができるよう地域住民の力を向上させることが必要である。また、大規模自然災害等から国及び国民を守るためには、大規模自然災害等の発生から七十二時間を経過するまでの間において、人員、物資、資金等の資源を、優先順位を付けて大規模かつ集中的に投入することができるよう、事前に備えておくことが必要である。このためには、国や地方公共団体だけではなく、地域住民、企業、関係団体等も含めて被災状況等の情報を共有すること、平時から大規模自然災害等に備えておくこと及び新たな技術革新に基づく最先端の技術や装置を活用することが不可欠である。加えて、東日本大震災により甚大な被害を受けた地域の復旧復興に国を挙げて取り組み、災害に強くしなやかな地域社会を再構築することを通じて被災地に希望を与えることも重要である。

さらに、我が国のこのような大規模自然災害等に備える取組を諸外国に発信することにより、国際競争力の向上に資するとともに災害対策の国際的な水準の向上に寄与することも、東日本大震災を経験した我が国が果たすべき使命の一つである。

ここに、強くしなやかな国民生活の実現を図る国土強靱化の取組を推進するため、この法律を制定する。

(2020年7月19日掲載)
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