心の健康支援NPO設立へ 関西のユニオン
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【2006年3月4日付読売新聞より抜粋・引用】
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【2006年3月4日付読売新聞より抜粋・引用】
◆管理職ユニオン・関西 精神疾患労災5年で10倍
労災認定された精神疾患者が5年間で10倍になるなど心の病が社会問題化するなか、個人加盟できる地域労組「管理職ユニオン・関西」(大阪市、約320人)は2006年4月、病と職場環境の改善を目指す非営利組織「NPO働くもののメンタルヘルス相談室」(仮称)を発足させる。
成果主義の導入や効率化一辺倒の経営など職場環境は激変しているが、心のケアは後手に回っているのが実情だ。ユニオンは「専門家と連携し、早期支援のモデルケースにしたい」と意気込んでいる。
同ユニオンは、月に200人近くから職場の悩み事相談を受けるが、ここ数年は3分の2にうつの傾向が見られるという。
上司や同僚らとの人間関係に起因する悩みが圧倒的に多く、職場で孤立したまま症状が悪化、疲れ果てた末に訪ねてくる人が多い。
精神疾患による労災認定は1999年度の14件が2004年度は130件に急増。社会経済生産性本部(東京)が昨夏、企業内組合に行ったアンケートでは、対象となった543組合の65%が精神衛生対策に取り組んでいたが、組合員には「職場では相談しにくい」「職場環境を変えなければ本当の解決にならない」という声が強かった。
ユニオンは「メンタルサポートと職場環境改善の双方について助言ができ、誰でも気軽に足を運べる専門機関が必要」と、相談室開設を決めた。医療機関やカウンセラー、弁護士らと協力。組合員2人も相談員となり、2006年4月から週1、2回のペースで試験的にスタート、秋に法人格を取得し本格的な活動に入る方針。
産業精神科医の夏目誠・大阪樟蔭女子大教授は「リストラや成果主義で仕事のやり方や評価がチームから個人に切り替わり、企業内でも一人ひとりが孤立しやすい。技術革新への不安も大きなストレス。心の疲れは早く専門家に相談してほしい。職場の実情がイメージできる相手なら、なお望ましい」と話している。
◆一緒に出口探そう うつ病経験相談員
相談員を務める同ユニオン組合員、長原俊郎さん(49)(神戸市北区)も心の病に苦しんだ1人。
変調のきっかけは上司との対立だった。部下の意見を尊重してくれる「理想の上司」と思っていた。ところが、その上司のミスに絡んで職場の改善を進言した翌日から態度が一変した。名前は呼び捨て。仕事の進め方で意見が食い違うと、「殺すぞ」と声を荒らげられた。
「進言の時の話し方が悪かったのか」と悩み、半年で体重は10kg落ちた。うつ状態と診断され、以降、休職→回復→復職→再発の繰り返し。20年以上にわたって勤務した職場で愛着があり、「仕事に戻りたい」と焦る半面、上司の顔を思い浮かべるだけで鼓動が速くなった。休職は通算6回、3年4か月に及んだ。
発作的に屋上に駆け上がり、身を乗り出したが、上着が柵にひっかかってハッと我に返ったことも。2年前、解雇通告を受け、その足でユニオンへ。現在、地位確認を求め、係争中だ。
ユニオンには悩みの電話や来訪者が絶えない。その多さに驚き、困難に直面しているのは自分だけではないと知った。やがて自身が相談に耳を傾ける立場になり、気が付けば、うつ病の薬を飲まなくなっていた。
長原さんは「頼られることの責任感、役に立っているという充実感がある。悩める人たちと一緒に出口を探したい」と話している。
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