成果主義の功罪

うつ病神経症などの心の病が、30代のサラリーマンをむしばんでいるといいます。

30代というと、職場と家庭の両立など、もともとストレスがたまりやすい年代ではありますが、さらに終身雇用が崩壊し、実力重視の成果主義が幅を利かせる世相が背景としてあるように感じます。

成果主義を日本で最初に取り入れたのは、1997年の武田薬品工業といわれ、その後、続々と各社が成果主義を採用し始め、現在では9割以上の企業が採用しているといわれています。

成果主義は、悪平等をなくし、競争を刺激すると称賛されてはいますが、毎日が勝ち残るための戦いとなり、これは辛いものがあります。

成果主義により、将来への希望に社員間で格差が生じ、職場の活性度はむしろ低下してしまうのではないかと思うのです。

こうした環境が、30代の心の病の増加に拍車をかけているのではないかと思います。

派遣社員、非正規社員らの契約が打ち切られたり(雇い止め)、正社員自体の数も抑制されるなど、30代の手足となる部下はもちろん、責任を分かち合える仲間も数少なくなっているのではないでしょうか。

30代へのプレッシャーがさらに高まり、心の病が今以上に増えないように、早急に対策をとらなければなりません。

(2008年4月10日掲載)
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