社会不安障害(SAD)の精神療法

社会不安障害(SAD)の治療として、薬物療法とともに重要になるのが精神療法です。

社会不安障害に有効とされる精神療法としては多くの種類がありますが、なかでも認知療法が効果的であるといわれています。

認知療法とは、外的な事象そのものがある感情を直接引き起こすのではなく、そうした事象をどのように認識(認知)するかによって感情は変わるものであるという考えをベースとした精神療法です。

社会不安障害やうつ病の人は、一面的・悲観的な考え方をする“思考の癖”があり、それが物事に対する感じ方(気分)に影響を与えてしまうというのです。

認知療法は、具体的には次の5つの項目を明らかにする作業を通して、“認知の歪み”を修正していきます。

  1. 自分が辛いと感じたときの具体的状況
  2. その時の感情や苦しさの程度
  3. その時の考え(思考の癖、自動思考
  4. より現実的で楽になる考え方
  5. これらの作業をおこなった後の気分(苦しさがどの位減ったか)

認知療法の実践は、最初は上手くいかないと思います。しかし、数をこなして慣れてくれば時間は短縮され、それと同時に気分的にも軽く楽になっていきます。

私が持っている認知療法に関する本では、デビッド・D.バーンズの「いやな気分よ さようなら」が最も分かりやすく、推薦できる本です。

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(2008年11月15日掲載)
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