うつ病と離人症
うつ病の症状として、離人症(離人症性障害)の症状がしばしばみられることがあります。離人症は、統合失調症でもみられるとされています。
離人症は、解離性障害に属する疾患で、見るもの聞くもの全てにおいて現実感がなくピンとこない、自分が自分という感じがしない、自分が考えて行動しているという感覚がない、周囲のものに現実感がない、景色や花を見ても美しいと感じられないなどの症状が中心になります。
また、初めて見る光景を過去に既に見たことがあるように感じる「デジャヴ」(既視感)や、逆に、見慣れた光景を初めて見るように感じる「ジャメヴ」(未視感)が、離人症の症状として現れることがあります。
解離性障害における「解離」とは、虐待やいじめなど強い情動体験によって、意識または人格の統一性が失われた状態を意味します。解離性障害は、苦しんでいる自分を別の人格であると認識すること(解離機能)によって苦しい状況を回避しようとする、心因性の障害です。
解離性障害には、離人症のほか、強い苦痛を伴う体験やトラウマによって特定の個人や状況を忘れてしまう解離性健忘、一人の人にあたかも複数の人格が存在するかのような解離性同一性障害(いわゆる多重人格)、トラウマや強いストレスによって家庭や職場から突然失踪する解離性遁走(とんそう)があります。
離人症の特徴としては、本人は現実感がないという感覚が自分の内側だけで起こっていることを自覚して、また、外界を客観的に評価でき異常がないことを認識していることがあげられます。
離人症の症状は、健康な人でも徹夜明けや疲労の蓄積などで現れる場合がありますが、これは一過性のもので、多くの人が体験する症状です。離人症の症状がうつ病に伴う場合は、うつ病が改善されれば、離人症の症状も改善します。
(2009年4月15日掲載)
離人症は、解離性障害に属する疾患で、見るもの聞くもの全てにおいて現実感がなくピンとこない、自分が自分という感じがしない、自分が考えて行動しているという感覚がない、周囲のものに現実感がない、景色や花を見ても美しいと感じられないなどの症状が中心になります。
また、初めて見る光景を過去に既に見たことがあるように感じる「デジャヴ」(既視感)や、逆に、見慣れた光景を初めて見るように感じる「ジャメヴ」(未視感)が、離人症の症状として現れることがあります。
解離性障害における「解離」とは、虐待やいじめなど強い情動体験によって、意識または人格の統一性が失われた状態を意味します。解離性障害は、苦しんでいる自分を別の人格であると認識すること(解離機能)によって苦しい状況を回避しようとする、心因性の障害です。
解離性障害には、離人症のほか、強い苦痛を伴う体験やトラウマによって特定の個人や状況を忘れてしまう解離性健忘、一人の人にあたかも複数の人格が存在するかのような解離性同一性障害(いわゆる多重人格)、トラウマや強いストレスによって家庭や職場から突然失踪する解離性遁走(とんそう)があります。
離人症の特徴としては、本人は現実感がないという感覚が自分の内側だけで起こっていることを自覚して、また、外界を客観的に評価でき異常がないことを認識していることがあげられます。
離人症の症状は、健康な人でも徹夜明けや疲労の蓄積などで現れる場合がありますが、これは一過性のもので、多くの人が体験する症状です。離人症の症状がうつ病に伴う場合は、うつ病が改善されれば、離人症の症状も改善します。
(2009年4月15日掲載)
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