心を癒す「阿修羅」

2009年は奈良県の興福寺創建1300年の年にあたり、各地で阿修羅展が開催されています。阿修羅展をきっかけに、一種の「阿修羅ブーム」が起きています。

思うに、阿修羅像が、現代人の疲れ切った心を静かに癒やしてくれるのでしょう。

海洋堂やエムアーツという会社が作る「阿修羅フィギュア」が、決して安くはない価格にもかかわらず飛ぶように売れているといいます。さらに、「阿修羅ファンクラブ」が結成され、各界の著名人が名を連ねています。

阿修羅とは、サンスクリット語「asura」の音を写したもので、六道(ろくどう)の一つです。また、阿修羅は、戦闘を好み、帝釈天と争う悪神で、修羅場という言葉はこの争いの場に由来します。

六道とは、衆生(しゅじょう:生きとし生けるものの意味)が輪廻の間に、それぞれの業(ごう:仏教の基本的概念の一つで、身体・言語・心の3つの行為の意味)の結果として住むことになる6つの境涯(きょうがい:この世に生きてゆく上で置かれた人それぞれの立場や身の上、境遇の意味)をいいます。

6つの境涯とは、地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天をいい、六観音や六地蔵などの信仰は、すべて六道に由来しています。

阿修羅は通常、三面六臂(3つの顔と6つの腕)で描かれます。

阿修羅は、最後には仏法に帰依し、仏教を守護する神々(八部衆)に入れられています。

(2009年8月8日掲載)
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