心身医学と心身症

心身医学とは、患者を身体面だけでなく、心理面や社会面(生活環境)を含めて、総合的・統合的に診ていこうとする医学をいい、従来は、精神身体医学とよばれていました。

心身医学においては、身体医学からのアプローチとともに、身体症状に関っている心理的・社会的な要因を追及していきます。

近年の心身医学は、診療各科の病気一般について、心身両面から症状を捉え、「全人的医療」を行う方向に発展してきています。そして、身体面・心理面・社会面、それぞれの相互作用についての研究成果を踏まえた診療システムが確立される方向にあります。

心身医学には、そもそも人間は肉体という身体を持った存在であると同時に、心理的・社会的な存在でもあることから、当然に精神的な要因が身体に影響を与えるという考えがベースにあります。

心身医学が治療対象としている主な病気のひとつが、「心身症」です。

日本の心身医学の草分け的な存在である、故池見酉次郎九州大学名誉教授は、心身症を現実心身症と性格心身症の2つに分類しています。

現実心身症とは、比較的健康な性格の持ち主で、現実の生活の場で過剰なストレスが加わり、そのストレスに対して、一時的な神経症的反応としての身体症状を示すものをいいます。

一方、性格心身症とは、現実心身症が一時的な生活環境の歪みによって発症するのに対して、内在する性格的歪みにより、自らストレス状況を作り出し、身体症状を慢性化させたり、再発を繰り返すものをいいます。

これら2つの心身症の中でも、性格心身症がいわば本格的な心身症といえます。

消化器内科や循環器内科、整形外科など、症状が現れている部分を対象とする診療科を受診して治療を受けても一向に改善されない場合は、心身症が疑われます。

心身症の種類は臨床医学全般にわたっており、数多くの種類がありますが、いずれの心身症の治療も心身両面から行われることになります。

(2009年12月3日掲載)
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