むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)と睡眠障害

むずむず脚症候群とは、レストレスレッグス症候群ともいい、就寝中や夜中に起きた時に、下肢(太ももからふくらはぎが多いとされています)に、むずがゆさ、虫がはうような感じ、ときに痛みを伴う異常感覚が生じて、そのために睡眠障害を引き起こす病態をいいます。むずむず脚症候群の有病率は、全人口の1%以上といわれ、決して珍しくない病気です。

むずむず脚症候群では、異常感覚のために、足を絶えず動かしたり、部屋中を歩き回るなど落ち着かなくなります。

むずむず脚症候群は、高齢者に多いといわれていますが、腎不全のため透析中の人、鉄欠乏性貧血、糖尿病、パーキンソン病などの病気を持つ人にも多くみられるといわれています。また、妊娠中、うっ血性心不全、慢性関節リウマチ、葉酸欠乏、ビタミンB欠乏などが誘因となり、むずむず脚症候群を発症する場合もあるようです。

むずむず脚症候群では、患者の半数程度に、周期的に足関節がピクつく症状(これを周期性四肢運動障害(PLMD)といいます)を併発するといいます。

むずむず脚症候群の原因は、脳内のドーパミンが関係していると考えられており、治療薬としては、抗てんかん薬のガバペンチンのプロドラッグであるガバペンチン エナカルビル(製品名:「レグナイト」)があります。また、抗てんかん薬のクロナゼパム(製品名:「リボトリール」「ランドセン」)やパーキンソン病治療薬のレボドパ(L−DOPA)などを用いる場合もあるようです。

なお、抗精神病薬の副作用としてアカシジアとよばれる、じっとしていられず、立ったり座ったりする症状が現れることがあり、むずむず脚症候群とほぼ同じ症状を呈することから、その鑑別が重要であるとの専門家の指摘があります。

(2009年12月20日掲載)
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