ナルコレプシーとストレス

ナルコレプシーとは、俗に居眠り病とよばれ、夜間に十分な睡眠が確保されているにもかかわらず昼間眠くなる過眠症の一種です。

過眠症は一般に2つに分類されており、睡眠と覚醒の機能自体に障害があるために起こる一次性過眠症と、他の病気によって夜間の睡眠の質が低下するために起こる二次性過眠症があります。

一次性過眠症の代表格がナルコレプシーです。ナルコレプシーは、睡眠発作とよばれる過度の眠気と情動脱力発作を主な症状とする過眠症です。情動脱力発作は、カタプレキシーともよばれ、笑ったり、驚いたり、怒ったりなど急激な感情の動き(情動)をきっかけとして、全身の脱力が起こり、ろれつが回らなくなったり、発作が強い場合は、腰が抜けて転倒することがあります。

ナルコレプシーは、全人口の0.03%以上にみられ、発病は10歳代半ば頃が多く、男女差はないといわれています。発症率としては低いといえますが、一度発症すると、過眠症状は非常に強く、長期間(3か月以上)にわたりほぼ毎日発作が繰り返され、日常生活に大きな支障を来します。

ナルコレプシーは、遺伝的体質とストレスなど精神的緊張が長期間続く環境的要因が発症誘発因子になると考えられています。近年では、脳内のオレキシンという物質に関係する機能障害が、ナルコレプシー発症に関与していると考えられています。

ちなみに、オレキシンは、従来から、食欲中枢と関係していることが知られており、強い眠気をもよおす人は、過食タイプが多いといわれています。食欲中枢と覚醒中枢との関係や、摂食障害と過眠との関係が模索されていますが、現在のところ完全な解明には至っていません。

ナルコレプシーの治療薬としては、昼間の過度の眠気にはペモリン(製品名:ベタナミン)や塩酸メチルフェニデート(製品名:リタリン)、情動脱力発作にはクロミプラミン(製品名:アナフラニール)やイミプラミン(製品名:トフラニール)という三環系抗うつ薬が広く用いられています。

<関連記事>
オレキシンと不眠

(2010年1月1日掲載)
スポンサーリンク
コメント投稿(運営者確認後に表示)
※運営者の判断によリコメントが表示されない場合(誹謗や中傷など)がありますので、ご了承ください。また、特定の病院に対するお問い合わせにつきましては、ご覧になった病院へ直接お願いいたします。
名前
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
スポンサーリンク
記事検索


Copyright © 2007-2021 「うつ」の心に癒しを。