抗うつ薬デュロキセチン:「サインバルタ」
塩野義製薬と日本イーライリリーは2010年1月20日付プレスリリースで、うつ病・うつ状態の治療薬として、抗うつ薬「サインバルタ」(Cymbalta、一般名:デュロキセチン塩酸塩)の製造販売承認を取得したことを発表しています。
サインバルタは、米国イーライリリーが創製したもので、抗うつ薬としてはSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)に分類されます。2004年8月に米国で発売されて以来、これまでに世界95か国で承認され、約1,800万人に処方されている抗うつ薬といいます。日本国内の臨床試験については、塩野義製薬が中心となって進めてきたようです。
サインバルタは、1日1回(朝食後)40mgの経口投与で、精神症状だけでなく身体症状も含めた多様なうつ症状に対する効果や、良好な寛解率が期待できるといいます。なお、効果が不十分な場合には、1日60mgまで増量することができますが、投与は1日20mgから開始し、1週間以上の間隔を空けて20mgずつ増量することとされています。
塩野義製薬と日本イーライリリーは、サインバルタの共同販売活動の促進を通して、うつ病・うつ状態の治療について質の高い情報提供を行い治療に貢献したいとしています。
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2010年4月16日付プレスリリースで、「サインバルタ」カプセル錠(20mg・30mg)を同年4月19日付で発売すると発表しています。
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2015年5月26日付プレスリリースで、「サインバルタ」について、線維筋痛症※に伴う疼痛に対する適応が追加されたと発表しています。
※全身の痛み(疼痛)を主症状とする原因不明の疾患
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2016年3月18日付プレスリリースで、「サインバルタ」について、慢性腰痛症に伴う疼痛に対する適応追加の承認を取得したと発表しています。「サインバルタ」は、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害作用を介して、痛みを抑制する下行性疼痛抑制系を賦活させることにより、慢性腰痛症に伴う疼痛において鎮静効果を発揮すると考えられています。
[出典]
プレスリリース(PDF)
【追記】
厚生労働省は2016年11月25日、関係団体等に対し、デュロキセチン塩酸塩(製品名:「サインバルタ」)の「使用上の注意」の改訂を通知しています。それによると、これまで、本剤の服用中は、自動車の運転等を行わないよう求めていましたが、今回の改訂では、医師が患者に本剤の副作用に関して適切な指導を行うなど一定の条件を満たした上で、十分注意して自動車の運転等を行うよう求めることとしています。
[出典]
厚生労働省発出文書(PDF)
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2016年12月19日付プレスリリースで、「サインバルタ」について、「変形性関節症に伴う疼痛」に対する適応追加の承認を取得したと発表しています。うつ病・うつ状態の他、今回の適応追加により、疼痛に対する適応が認められたのは、4疾患(糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症)となりました。
[出典]
プレスリリース(PDF)
<関連記事>
・抗うつ薬「サインバルタ」:糖尿病の痛みに適応
(2016年12月21日更新)
サインバルタは、米国イーライリリーが創製したもので、抗うつ薬としてはSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)に分類されます。2004年8月に米国で発売されて以来、これまでに世界95か国で承認され、約1,800万人に処方されている抗うつ薬といいます。日本国内の臨床試験については、塩野義製薬が中心となって進めてきたようです。
サインバルタは、1日1回(朝食後)40mgの経口投与で、精神症状だけでなく身体症状も含めた多様なうつ症状に対する効果や、良好な寛解率が期待できるといいます。なお、効果が不十分な場合には、1日60mgまで増量することができますが、投与は1日20mgから開始し、1週間以上の間隔を空けて20mgずつ増量することとされています。
塩野義製薬と日本イーライリリーは、サインバルタの共同販売活動の促進を通して、うつ病・うつ状態の治療について質の高い情報提供を行い治療に貢献したいとしています。
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2010年4月16日付プレスリリースで、「サインバルタ」カプセル錠(20mg・30mg)を同年4月19日付で発売すると発表しています。
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2015年5月26日付プレスリリースで、「サインバルタ」について、線維筋痛症※に伴う疼痛に対する適応が追加されたと発表しています。
※全身の痛み(疼痛)を主症状とする原因不明の疾患
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2016年3月18日付プレスリリースで、「サインバルタ」について、慢性腰痛症に伴う疼痛に対する適応追加の承認を取得したと発表しています。「サインバルタ」は、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害作用を介して、痛みを抑制する下行性疼痛抑制系を賦活させることにより、慢性腰痛症に伴う疼痛において鎮静効果を発揮すると考えられています。
[出典]
プレスリリース(PDF)
【追記】
厚生労働省は2016年11月25日、関係団体等に対し、デュロキセチン塩酸塩(製品名:「サインバルタ」)の「使用上の注意」の改訂を通知しています。それによると、これまで、本剤の服用中は、自動車の運転等を行わないよう求めていましたが、今回の改訂では、医師が患者に本剤の副作用に関して適切な指導を行うなど一定の条件を満たした上で、十分注意して自動車の運転等を行うよう求めることとしています。
[出典]
厚生労働省発出文書(PDF)
【追記】
塩野義製薬と日本イーライリリーは2016年12月19日付プレスリリースで、「サインバルタ」について、「変形性関節症に伴う疼痛」に対する適応追加の承認を取得したと発表しています。うつ病・うつ状態の他、今回の適応追加により、疼痛に対する適応が認められたのは、4疾患(糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症)となりました。
[出典]
プレスリリース(PDF)
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(2016年12月21日更新)
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