精神分裂病から統合失調症へ

統合失調症は、英語でschizophrenia、ドイツ語でschizophrenieといいますが、schizoの語源「分裂」とphrenの語源「精神」から直訳された「精神分裂病」という病名が、明治以来長い間使われていました。

精神分裂病という病名は、人格や理性が崩壊する病気といったイメージが強く、誤った理解が患者に対する偏見や差別を助長しかねず、ひいては患者の社会参加を阻害しかねないこと、また、患者や家族団体などから病名変更の強い要望が出されたことを受け、日本精神神経学会は病名変更に関する検討委員会を設置し、2002年8月の総会で正式に精神分裂病から「統合失調症」へ病名の変更を決定しています。

日本精神神経学会の正式決定を受け、厚生労働省は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)上の入院届、精神障害者保健福祉手帳に関する診断書、診療報酬レセプトにおいて、統合失調症という病名の使用を認める通知を出しています。

2005年には精神保健福祉法が改正され、精神障害者の定義中の精神分裂病という用語は統合失調症に変更され、法律的にも統合失調症が定着することになりました。

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(2010年3月29日掲載)
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