統合失調症の原因

統合失調症は、発生頻度の高さ、特異な病像、治癒の困難性から、精神医学の領域では最も重要な疾患とされていますが、本態については不明な部分が多く、また、単一の疾患ではなく、症候群(シンドローム)とする見解もあります。

統合失調症の原因としては長い間、ドーパミンの神経伝達障害、いわゆるドーパミン仮説が唱えられてきました。近年では、セロトニン異常説やグルタミン酸伝達低下仮説など、生化学的な側面からの研究成果が報告されています。しかし、ドーパミン仮説を含め、いずれも未だ確定したものではありません。また、脳波の障害や脳の発達障害など、電気生理学や神経病理学といった分野からの研究報告もなされています。

さらに、PETやMRIなどを用いた脳の画像診断技術の進展によって、統合失調症患者の側頭葉の体積が健常者よりも明らかに小さいことが発見されています。また、統合失調症患者では、前頭葉における血流量が低下していることも報告されています。

このような病気の原因(病因)を探求する研究と並行して、統合失調症における認知障害や行動障害の特徴を明らかにしようとする研究なども進められています。

今後最も期待されているのが、統合失調症の遺伝学的研究です。たとえば、一卵性双生児の一方が統合失調症を発症した場合、もう一方の発症率は50%前後と高く、遺伝的要因が従来からも推測されています。ただし、一卵性双生児でも完全に一致するわけではないことから、ストレスなど環境的な要因の関与が指摘されています。

(2010年4月10日掲載)
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