オキシトシン投与で自閉症改善

2010年4月24日付毎日新聞によると、金沢大学子どものこころ発達研究センターが、脳内ホルモンの一種オキシトシンの投与で重度知的障害のある自閉症患者の症状に改善がみられたことを発表したそうです。重度知的障害のある自閉症患者でオキシトシンの効果が確認されたのは、今回が初めてとのこと。

同センターに通院する自閉症患者(20歳代男性)の両親が、2008年にオキシトシンの点鼻薬を個人輸入し、数か月服用させたところ、それまで他者と目を合わせず、質問に対しておうむ返ししかできなかった患者が、主治医の目を見て話す、対話で笑顔を浮かべるなどがみられるようになったといいます。

重度知的障害のある自閉症患者へのオキシトシン投与例は従来なく、今後の課題として、対象となる患者像、投与量、投与期間などの見極めが重要となるようです。

ちなみに、オキシトシンは出産時に大量に分泌され、その子宮収縮作用から陣痛促進剤に応用されています。また、母乳分泌促進、ストレス反応のコントロールなどが知られています。

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(2010年4月27日掲載)
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