視線恐怖とは?
視線恐怖とは、正視恐怖ともいい、自分の視線が他人を不快にすると悩む、自己臭恐怖や醜形恐怖などと近い、対人恐怖の一類型に位置づけられる疾患です。視線恐怖は、日本人に多いことで知られています。
視線恐怖の命名者は、森田療法の創始者である森田正馬(まさたけ)。彼は視線恐怖について、「人と面と向かっているとき、視線のやり場に困って非常に狼狽する。その不快を嫌がって人前に出るのを避ける」と述べています。
視線恐怖の原因は、妄想に近い確信的な自己評価の低さにあります。特に思春期以降においては、異性に対する関心の高まりも手伝い、自分が他人からどういう目で見られているかに、大きな関心を払います。ところが、他人の評価は一定ではなく、優越感と劣等感の間を揺れ動くことになります。
このような時期に、対人関係において非常に傷つく体験をすると、自己評価を一気に大きく下げる結果となり、やがて、必要以上に他人の評価に対して過敏に反応しビクビクし、視線が気になり、視線が合わせられなくなっていきます。
視線恐怖を呈するのは通常、学校や職場など一定の範囲に留まり、無関係な人にまで拡大することはないとされています。また、視線恐怖を呈するようになった具体的なきっかけについては、本人が明確に認識しているとされています。
視線恐怖の主な治療法は、継続的なカウンセリングや精神療法です。場合によっては、薬物治療や環境の調整が必要となります。時間はかかりますが、適切な治療を受ければ経過は良好であるとされています。焦らないことが大切です。
なお、統合失調症でも、視線恐怖と似た症状が現れる場合があります。しかし、統合失調症の場合、視線を恐れ始めた原因が明確でないことがほとんどで、何の脈略もなく他人がいつも自分を見つめていると確信してしまうのが特徴です。
<関連記事>
・対人恐怖症とは?
(2010年5月6日掲載)
視線恐怖の命名者は、森田療法の創始者である森田正馬(まさたけ)。彼は視線恐怖について、「人と面と向かっているとき、視線のやり場に困って非常に狼狽する。その不快を嫌がって人前に出るのを避ける」と述べています。
視線恐怖の原因は、妄想に近い確信的な自己評価の低さにあります。特に思春期以降においては、異性に対する関心の高まりも手伝い、自分が他人からどういう目で見られているかに、大きな関心を払います。ところが、他人の評価は一定ではなく、優越感と劣等感の間を揺れ動くことになります。
このような時期に、対人関係において非常に傷つく体験をすると、自己評価を一気に大きく下げる結果となり、やがて、必要以上に他人の評価に対して過敏に反応しビクビクし、視線が気になり、視線が合わせられなくなっていきます。
視線恐怖を呈するのは通常、学校や職場など一定の範囲に留まり、無関係な人にまで拡大することはないとされています。また、視線恐怖を呈するようになった具体的なきっかけについては、本人が明確に認識しているとされています。
視線恐怖の主な治療法は、継続的なカウンセリングや精神療法です。場合によっては、薬物治療や環境の調整が必要となります。時間はかかりますが、適切な治療を受ければ経過は良好であるとされています。焦らないことが大切です。
なお、統合失調症でも、視線恐怖と似た症状が現れる場合があります。しかし、統合失調症の場合、視線を恐れ始めた原因が明確でないことがほとんどで、何の脈略もなく他人がいつも自分を見つめていると確信してしまうのが特徴です。
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(2010年5月6日掲載)
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