喪失体験とグリーフ・ワーク
大きな喪失体験は、うつ病の発症契機となります。そこで、うつ病を未然に防ぐ観点からも、悲しみから早く立ち直るために、喪失の事実を辛くとも受容し、それを自分の人生の中で位置付ける作業が必要になります。この作業を「グリーフ・ワーク」(grief work、悲嘆作業)といいます。フロイトが提唱したモーニング・ワーク(喪の仕事)と同じ意味です。
たいていの場合は、葬儀・法事など宗教的儀式の中で、あるいは近親者、知人、友人との出会いの中で、悲しみは言語化され、受容され、慰められ、昇華されて行きます。しかし、悲しみが遷延し重篤な場合は、専門的な精神科治療が必要になります。
グリーフ・ワークは、悲しみを覚えつつも、喪失の事実を受け入れて行く過程です。その過程において、周囲の人や治療者は、性急な激励をしたり、自身の価値観で本人の悲しみ、怒り、罪責感を否定したりすることは避けるべきだとされています。
ちなみに、遺された者の衝撃が最も大きい喪失体験が、配偶者の死です。配偶者亡き後、心にはぽっかりと穴が開き、悲しみ寂しさを深く味わいます。夫婦は互いに依存関係にあることから、パートナーが担っていた役割を埋め合わせることができず、生活に支障を来す場合も多いといわれています。
配偶者との死別後、どの程度月日が経てばメンタルヘルスが回復するかについては、死別した年と翌年は良くないものの、3年目には有配偶者のメンタルヘルスのレベルに近づくといわれています。
【参考資料】
「うつ対応マニュアル−保健医療従事者のために−」
(厚生労働省地域におけるうつ対策検討会)
(2011年2月27日掲載)
たいていの場合は、葬儀・法事など宗教的儀式の中で、あるいは近親者、知人、友人との出会いの中で、悲しみは言語化され、受容され、慰められ、昇華されて行きます。しかし、悲しみが遷延し重篤な場合は、専門的な精神科治療が必要になります。
グリーフ・ワークは、悲しみを覚えつつも、喪失の事実を受け入れて行く過程です。その過程において、周囲の人や治療者は、性急な激励をしたり、自身の価値観で本人の悲しみ、怒り、罪責感を否定したりすることは避けるべきだとされています。
ちなみに、遺された者の衝撃が最も大きい喪失体験が、配偶者の死です。配偶者亡き後、心にはぽっかりと穴が開き、悲しみ寂しさを深く味わいます。夫婦は互いに依存関係にあることから、パートナーが担っていた役割を埋め合わせることができず、生活に支障を来す場合も多いといわれています。
配偶者との死別後、どの程度月日が経てばメンタルヘルスが回復するかについては、死別した年と翌年は良くないものの、3年目には有配偶者のメンタルヘルスのレベルに近づくといわれています。
【参考資料】
「うつ対応マニュアル−保健医療従事者のために−」
(厚生労働省地域におけるうつ対策検討会)
(2011年2月27日掲載)
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