抗うつ薬「サインバルタ」:糖尿病の痛みに適応

塩野義製薬と日本イーライリリーは2012年2月22日付プレスリリースで、抗うつ薬「サインバルタ」(一般名:デュロキセチン塩酸塩)について、糖尿病性神経障害に伴う疼痛を効能・効果として適応追加承認を取得したと発表しています。

糖尿病に伴う神経障害は、高血糖状態が長く続き、手足など体の末端へ伸びる細い神経(末梢神経)が侵されるために起こります。糖尿病性神経障害は、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症と並び、糖尿病の3大合併症とよばれています。(出典:「知っておきたい糖尿病と痛み」http://tounyou-itami.jp/)

糖尿病性神経障害に伴う疼痛は、足の先や裏の痛みやしびれなどの感覚異常から始まります。手の指は、初期には無症状のことが多く、進行すると感覚異常が現れます。痛みは、特に足に強く感じられることが多く、日常生活に支障を来すほどの強い痛みになることもあります。(同)

日本糖尿病対策推進会議が2006〜2007年に行った調査では、糖尿病と診断されて平均10年経つ患者の47%に糖尿病性神経障害が認められ、このうち半数以上に、痛みなどの自覚症状がみられたといいます。(同)

糖尿病性神経障害に伴う疼痛に関する国内外の主要な治療ガイドラインでは、「サインバルタ」が薬物療法の第一選択薬として推奨されています。

【ご参考】
「知っておきたい糖尿病と痛み」(http://tounyou-itami.jp/)

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糖尿病とうつ病の併発

(2012年3月20日掲載)
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