精神科専門薬剤師とは?

専門薬剤師は、「特定の専門分野における薬物療法等についての十分な知識と技術を用いて、各医療機関において質の高い業務を実践するとともに、他の薬剤師に対する指導的役割を果たし、研究活動等についても行うことができる能力を有することが認められた者」(一般社団法人日本病院薬剤師会 専門薬剤師・認定薬剤師認定制度規程 第3条)とされ、医療チームの一員として医師や看護師とともに臨床の現場に立ちます。

日本病院薬剤師会が認定する専門薬剤師には、「精神科」の他、「感染制御」「がん」「妊婦・授乳婦」「HIV感染症」の計5種類があります。(2013年5月現在)

精神科専門薬剤師とは、次の8つの能力を有し、日本病院薬剤師会の認定審査に合格した薬剤師をいいます。
  1. 精神疾患の病態と患者特性を十分理解している。
  2. 向精神薬の薬理作用を十分理解している。
  3. 高度な薬物療法に関する知識と多くの臨床経験を持ち、患者個々の症状や状況に合った薬物療法を医師、患者の双方に提案できる。
  4. 向精神薬による副作用の予測ができ、その解決方法を熟知し、医師、患者の双方に提案できる。
  5. 精神疾患患者との良好なコミュニケーションができ、薬物療法について話し合うことができる。
  6. 適切な薬物療法の提供による精神疾患患者の社会復帰を支援し、地域においても薬学的管理ができる。
  7. 精神科薬物療法に関する研究ができる。
  8. 精神科医療及び精神保健福祉を十分理解している。

医師不足が深刻化する中、専門薬剤師の関与による医師の負担の分散・軽減効果も期待されており、今後ますますチーム医療においてその必要性が増して行くものと思われます。

【出典】
■日本病院薬剤師会ホームページ
(http://www.jshp.or.jp/)
■「精神科専門薬剤師の理念と目的」日本病院薬剤師会
(http://www.jshp.or.jp/senmon/senmon3-3.pdf)
■「一般社団法人日本病院薬剤師会 専門薬剤師・認定薬剤師認定制度規程」
(http://www.jshp.or.jp/senmon/cont/kitei.pdf)
■「専門薬剤師の必要性と今後の発展」日本学術会議 2008年8月28日
(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-t62-12.pdf)

(2013年5月23日掲載)
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