アルコール健康障害対策基本法が施行

2013年12月に成立した「アルコール健康障害対策基本法」(以下「アルコール基本法」)が、2014年6月1日から施行されています。このアルコール基本法は、超党派の「アルコール問題議員連盟」による議員立法によって成立したものです。

そもそもアルコール基本法制定の気運の高まりの背景には、「飲酒運転、うつ、自殺、震災後のストレス障害、DV、児童虐待、生活習慣病、認知症など、現在直面している多くの問題にアルコールが深く関連しているにもかかわらず、多岐にわたるアルコール健康障害対策について、総合的な施策を定めた法律がなく、十分な対策が講じられていない」(広島県議会「アルコール健康障害対策基本法(仮称)の制定を求める意見書」より引用)という現状があります。

アルコール基本法では、「アルコール健康障害」を次のように定義しています(2条)。
アルコール依存症その他の多量の飲酒、未成年者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による心身の健康障害をいう。

このアルコール健康障害の対策を実施するにあたっては、次のような配慮を求めています(3条2号)。
アルコール健康障害が、飲酒運転、暴力、虐待、自殺等の問題に密接に関連することに鑑み、アルコール健康障害に関連して生ずるこれらの問題の根本的な解決に資するため、これらの問題に関する施策との有機的な連携が図られるよう、必要な配慮がなされるものとすること。

アルコール基本法では、国や地方公共団体、事業主(メーカー、販売業者、飲食店)、医療関係者の各責務について定める一方で、国民の責務についても次のように定めています(7条)。
国民は、アルコール関連問題(アルコール健康障害及びこれに関連して生ずる飲酒運転、暴力、虐待、自殺等の問題をいう。以下同じ。)に関する関心と理解を深め、アルコール健康障害の予防に必要な注意を払うよう努めなければならない。

なお、毎年11月10日から16日を「アルコール関連問題啓発週間」とし、国と地方公共団体が啓発週間の趣旨にふさわしい事業を実施することとしています(10条)。

◇雑感
「国民の生活に豊かさと潤いを与えるものである」と法律の条文で酒の効用を述べているのが、とても意外であった。酒飲みとしては嬉しい。ただし、自他の命を削る鉋(かんな)であっては決してならない。これは、百薬の長ならば、当然負うべき責務である。

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(2014年6月12日掲載)
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