うつ病に対する免疫
タミフルやリレンザは、インフルエンザを治す働きがあります。インフルの場合、かかれば免疫ができるので、1シーズンに再度同じ型のインフルにかかることはまずないはずです。
抗うつ薬は、うつ病で乱れた脳の機能を治す働きがあります。ただ、うつ病の場合、脳の機能が正常に戻っても、「免疫」ができるわけではないので、かかりやすさが発病前と同じだと、再発を繰り返す可能性があります。
うつ病の急性期は薬の服用が最も重要だといえますが、うつ病に対する「免疫」をつけることが次のステップとして重要になってきます。うつ病に対する「免疫」は、自然まかせではつかず、意識して努力する必要があります。とりわけ重要なのは、物事に対する認識の仕方(捉え方)だと私は思っています。
たとえば、運悪く学校の役員に選ばれてしまった場合、どうして自分が?と悔んだり、人前で発言する機会が増えることに大丈夫だろうかと不安を抱いたりしがちです。これが度を超えると、ストレスで頭がいっぱいになり、下手をするとうつ病になります。
もっと落ち着いて合理的・客観的に状況を見つめると、確かに運は悪かったかもしれないが、来年以降はやらなくて済むし、大変だろうけれど前任者から教えてもらいながらやれば何とかなるはず、といったように捉え直すことができます。
こうしたことは一種の「癖」ですので、現実の生活の中で繰り返しトレーニングする必要があります。長い間に染み付いた思考の癖ですから、簡単に修正できるものではありません。ここを諦めずにトレーニングを続けられるかが、再発率を大きく左右すると思います。
まずは、沸き起こる感情は、物事自体が作り出しているのではなく、自分自身の捉え方が規定していることを知ることが大事だと思います。
◇雑感
<関連記事>
・認知療法とは?
・うつ病とスキーマ
(2014年10月15日掲載)
抗うつ薬は、うつ病で乱れた脳の機能を治す働きがあります。ただ、うつ病の場合、脳の機能が正常に戻っても、「免疫」ができるわけではないので、かかりやすさが発病前と同じだと、再発を繰り返す可能性があります。
うつ病の急性期は薬の服用が最も重要だといえますが、うつ病に対する「免疫」をつけることが次のステップとして重要になってきます。うつ病に対する「免疫」は、自然まかせではつかず、意識して努力する必要があります。とりわけ重要なのは、物事に対する認識の仕方(捉え方)だと私は思っています。
たとえば、運悪く学校の役員に選ばれてしまった場合、どうして自分が?と悔んだり、人前で発言する機会が増えることに大丈夫だろうかと不安を抱いたりしがちです。これが度を超えると、ストレスで頭がいっぱいになり、下手をするとうつ病になります。
もっと落ち着いて合理的・客観的に状況を見つめると、確かに運は悪かったかもしれないが、来年以降はやらなくて済むし、大変だろうけれど前任者から教えてもらいながらやれば何とかなるはず、といったように捉え直すことができます。
こうしたことは一種の「癖」ですので、現実の生活の中で繰り返しトレーニングする必要があります。長い間に染み付いた思考の癖ですから、簡単に修正できるものではありません。ここを諦めずにトレーニングを続けられるかが、再発率を大きく左右すると思います。
まずは、沸き起こる感情は、物事自体が作り出しているのではなく、自分自身の捉え方が規定していることを知ることが大事だと思います。
◇雑感
無くて七癖、有って四十八癖という。本当は四十八どころの話ではないんだろうね。極端に言えば、人間の最小単位の構成要素は「癖」ではないか。そう考えると、生まれ変われる希望も湧いて来そうなものだけど、いつも厄介な思考の癖が邪魔をするんだよな。
<関連記事>
・認知療法とは?
・うつ病とスキーマ
(2014年10月15日掲載)
スポンサーリンク