認知行動療法併用で半数寛解

千葉大学と宮崎大学は2016年6月7日付プレスリリースで、抗うつ薬だけでは十分に改善しない社交不安症患者に対して、認知行動療法の併用が有効であることを臨床試験により世界で初めて明らかにしたと発表しています。

社交不安症は人との交流場面で生じる著しい不安や恐怖を主症状とする精神疾患で、抗うつ薬を用いた薬物療法が標準的な治療法として普及していますが、薬物療法だけでは十分な改善を示さない患者が多い(7〜8割)といわれています。

研究チームは今回、抗うつ薬で改善を示さない社交不安症患者を対象として、薬物療法を中心とした通常治療を継続した場合(通常治療単独群)と、通常治療に認知行動療法を併用した場合(認知行動療法併用群)とで、症状の改善に差が見られるかどうかを16週間にわたって観察しています。

その結果、通常治療単独群の改善率が10%であったのに対し、認知行動療法併用群の改善率は85.7%、また、通常治療単独群の寛解率が0%であったのに対し、認知行動療法併用群の寛解率は47.6%と、認知行動療法併用群において顕著な改善が確認されています。

ちなみに、2016年度の診療報酬改定において、認知療法・認知行動療法の対象疾患に、強迫症パニック症心的外傷後ストレス障害と共に社交不安症が追加されています(従来はうつ病などの気分障害のみ)。

【出典】
プレスリリース(PDF)

◇雑感
うつの渦中、相田みつをさんの本と共に、何度読み返したか分からない本が『いやな気分よ、さようなら』。この本の「認知の歪み」という言葉に、一種の衝撃を受けた覚えがある。その修正は容易ではないが、その内発的努力の威力は、薬より大きいと思う。

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(2016年6月22日掲載)
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