コロナ禍で増す若者の自殺リスク

台風10号が急速に発達し続けながら九州に迫る。日本の南方の海水温が記録的な高温となっており、過去最強クラスの猛烈な勢力となるという。令和2年7月豪雨で甚大な被害を受けた熊本を中心とする九州各地の被災地が心配される。躊躇することなく、ただちに命を守る行動を。

では、先週の折々雑感です。

■厚生労働省「自殺対策白書」(令和元年度版)において述べられている、若い世代の自殺に関する部分について、以下で引用しご紹介します。

今日で8月も終わり。コロナ休校の遅れを取り戻すため、多くが新学期の授業を再開している中、生徒の自殺の増加が心配されている。自殺対策白書によれば、10〜14歳の死因の第1位が「自殺」で全体の23%を占める。コロナ禍で高まるストレス、未だキャンパスライフを送れない大学生も心配される。
(2020.8.31 Twitter@kokorogより)

<自殺対策白書(令和元年度版)より>
我が国における若い世代の自殺は深刻な状況にある。年代別の死因順位をみると、10〜39歳の各年代の死因の第1位は自殺となっており、男女別にみると、男性では10〜44歳において死因順位の第1位が自殺となっており、女性でも15〜29歳で死因の第1位が自殺となっている。

こうした状況は国際的にみても深刻であり、15〜34歳の若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは、先進国(G7)では日本のみであり、その死亡率も他の国に比べて高いものとなっている。

【出典】
年齢階級別の自殺者数の推移(PDF)

誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現に向けては、引き続き自殺対策を「政策課題」として掲げ、諸施策を推進していくことがもとより重要であるが、その一方で、国民一人一人が身近な人の様子を気遣い、支えていくことが不可欠である。しかしながら、平成28年に実施した意識調査によれば、「自殺対策は自分自身にかかわる問題だと思うか」との問に対し、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」との回答はわずか3分の1強にとどまっている。

失業や多重債務、生活苦等といった「生きることの阻害要因」を抱えていても、自己肯定感や、信頼できる人間関係等の「生きることの促進要因」がそれを上回れば、自殺リスクは高まらない。正面切って、「自殺対策」について考えよう、と言われてもハードルが高いと感じるかもしれない。しかしながら、家族として、地域人として、また職業人として、自分と周りの人たちがより生きやすくなるために、自分に何ができるかを考えよう、ということであればどうだろうか。まずは、周りの人たちが発するSOSへの感度を高め、必要な場合にはその話しに耳を傾け、支えとなるよう行動することが、国民一人一人に期待される。その際、一人一人の「周り」の範囲が少しずつでも広がっていくとなおよい。

愛知県豊橋市の豊橋総合動植物公園は、平成31年3月の自殺対策強化月間に合わせ、市とともに、「だめになりそうなときは きっと ここにおいでよ」と呼びかけるポスターを作成し、話題を呼んだ。動物に元気をもらって帰って行く来園者を見てきたことからの発想という。

今回の分析結果が、広く社会的に共有され、一人一人の具体的な行動につながっていくことを期待したい。

【出典】
若年層の自殺をめぐる状況(PDF)

(2020年9月6日掲載)
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