強迫性障害(OCD)とは?

強迫性障害(OCD:Obsessive-Compulsive Disorder)とは、従来は強迫神経症とよばれていた病気で、強迫観念と強迫行為という強迫症状を主体とし、職場や学校、家庭など、社会生活や日常生活に支障をきたす病気です。

強迫観念とは、自分の意思に反して繰り返し頭に浮かぶ、無意味で、現実には起こりそうもない考えをいい、そうした考えを払いのけようとする行動を強迫行為といいます。

そして、強迫行為を繰り返すために、生活に著しく支障をきたしている状態を強迫状態といいます。

強迫観念には、たとえば、自分の行為に落ち度がなかったかどうかを疑う「疑惑癖」、ある出来事が起こった原因や理由に疑問を持ち、その疑問を解消しないとどうしても気がすまない「詮索癖」、眼に入るものを一つずつ数え上げないと気がすまない「計算癖」、人はなぜ生まれたかなど結論の出ない命題が絶えず頭に浮かんで止めることができない「質問癖」など、さまざまなものがあります。

また、強迫観念に対する悩みには、強迫観念自体には悩まないが無意味な考えを止めようとしても止められないことに悩む場合と、強迫観念自体に悩む場合の2通りがあります。後者はいわゆる恐怖症で、強迫行為につながります。

強迫行為には、たとえば、何時間も手を洗い続ける「不潔恐怖」、戸締りやガス栓を何回も見直すといった「確認恐怖」などがあります。

これらの強迫行為は、自分では馬鹿げていて不合理であると自覚していても、実行せずにはいられないほど非常に強く迫ってくるものがあり、止めると不安になるため止めることができず、そのために非常な苦痛を味わい、日常生活が著しく困難になります。

強迫性障害は、思春期から青年期にかけて発症しやすく、男性は6〜15歳、女性は20〜29歳の間で初めて発症することが多いといわれています。

強迫性障害は、いわゆる神経症レベルの強迫性障害のほか、統合失調症の前駆症状(病気の前兆として現れる症状)であったり、境界性パーソナリティ障害(BPD)の一部であることも多いとされています。

強迫性障害は、うつ病の発症メカニズムと同様、脳内の神経伝達物質(セロトニン)のバランスの崩れが原因で起こると一般的には考えられていますが、原因や病態は多岐にわたることも指摘されています。

強迫性障害の治療には、セロトニンの働きを正常にするSSRIという抗うつ薬(製品名:「パキシル」「ルボックス」「デプロメール」)が広く用いられています。強迫性障害でも、特に不安や焦りが強い場合には、抗不安薬が併用されることもあります。

なお、チック症に伴う強迫性障害では、強迫行為や強迫観念の衝動のコントロールが非常に困難な場合が多く、この場合は、抗精神病薬(製品名:「セレネース」「リスパダール」「オーラップ」など)に切り替えるか、SSRIと併用することがあります。

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(2008年4月15日掲載)
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