子供のうつ病の精神的症状

子供のうつ病の精神的症状でまずみられるのが、興味や関心の減退・喪失や、無気力です。好きなテレビを見ない、好きなゲームをしない、友達と遊ばないなどが多くみられるといわれています。

また、子供のうつ病の場合、思考力や集中力の低下が現れるケースも多いといわれています。

マンガや好きな本を読んでも頭に入らず、また、すぐに疲れて止めてしまうことがあります。勉強にも身が入らず、成績が低下することも考えられます。本人も勉強しなければいけないと思いつつも、憂うつな気分により意欲がわかず、自分を責めたり将来を悲観したりすることも考えられます。叱責して無理に頑張らせるのは逆効果で、一層の自信喪失や意欲低下をまねきかねないので、注意が必要です。

なお、本人はそれなりの努力をしているにもかかわらず成績が低下する場合は、発達障害が隠れている可能性もあります。

発達障害とは、生まれながらの脳機能の部分的な障害によって起こる、発達プロセスに生じた発達の道筋の乱れをいい、乳幼児期または小児期に発現します。発達障害の現れ方は、障害が起きている脳機能の違いにより多様です。発達障害は主に、広汎性発達障害、学習障害、ＡＤＨＤ（注意欠陥・多動性障害）、コミュニケーション障害、発達性協調運動障害に分類されるのが一般的です。

うつ病が重症化するにしたがい、抑うつ気分が現れます。動作や反応が鈍くなったり、顔つきや振る舞い、話し方なども、しだいに生気がなくなります。

このような気分障害が進むと、やがて絶望感を抱くようになり、自殺念慮が現れるようになります。

子供に活き活きとした表情がなくなったら、要注意です。

（2008年9月20日掲載）